李承信さんは大阪朝鮮高級学校〜帝京大学(中退)を経てリーグワン入りしたという異色の経歴をお持ち。2022年には日本代表でもプレーし、存在感を発揮されました。攻撃をコントロールするスタンドオフというポジションを務め、2023年9月の仏ワールドカップでの活躍が期待されています。
では、李承信の国籍は韓国?両親(父親・母親)や兄弟等の家族!と題して、李承信さんの人物像に迫ります。
ぜひ最後までお付き合いください。
李承信の国籍は韓国?
李承信さんは兵庫県神戸市の出身。元恩師の福本正幸さんの導きでリーグワン、コベルコ神戸スティーラーズへと加入しました。若き司令塔として注目されるプレーヤーです。
そんな李承信さんは朝鮮にルーツを持ち国籍は韓国。いわゆる在日韓国人です。日本代表入りを不思議に思う方がおられるかもしれませんが、実はラグビーには国籍の垣根がないんです。
参考までにWorld Rugbyのレギュレーションを確認すると…
- the Player was born(その国に生まれた);or
- one parent or grandparent was born(親のうちのどちらか、あるいは祖父母のどちらかがその国生まれ);or
- the Player has completed sixty consecutive months of Residence immediately preceding the time of playing(60ヶ月居住);or
- the Player has completed ten years of cumulative Residence preceding the time of playing(累積10年間居住)
すべての条件に「or(もしくは)」がついているところがミソでしょうか。つまり、出生国などいくつかの条件のうちのひとつをクリアすれば、国の代表として選ばれる可能性があるんですね。
李承信さんは兵庫県のご出身でずっと日本で過ごしてこられましたから、まったく問題ないわけです。他競技(サッカーなど)をイメージすると国籍主義の部分も多いですし、こうした垣根の低さはラグビーならではの美点ともいえるかもしれません。
こちらはファウルア・マキシさん(日本代表)さんと、サミソニ・タウケイアホさん(ニュージーランド代表)のジャージ交換シーン。お2人ともトンガご出身です。
一方、ラグビー日本代表メンバーの具智元(ぐじうぉん)さんは韓国ソウルのご出身。小学生の頃に来日し、2019年に日本国籍を取得しています。また、元サッカー日本代表の李忠成(りただなり)さんはU20韓国代表を経験後、日本国籍を取得。その後日本代表に選出されています。
対して、2021年度ラグビートップリーグ新人賞の金秀隆(きんすりゅん)さんは、李承信さんと同じく韓国籍です。
選択は身の周りの事情によって人それぞれといった感じですが、みなさん在日コリアンというアイデンティティーは強くお持ちのようです。
李承信さんはそんな強い思いを胸に、高校は大阪朝鮮中高級学校で学ばれています。
#大阪朝鮮高級学校 #李承信
— 朝鮮学校 (@koreans_school) August 31, 2022
ラグビー日本代表「新10番」
本校卒の李承信選手
15人制ラグビーで日本代表になった選手は朝鮮学校出身者で初。
そんな李選手の思いが書かれた記事です。
日本、在日、朝鮮の誇りです。宝です。
皆さん、応援よろしくお願いします。https://t.co/EsPeAqsc1p
金秀隆さんの活躍を紹介するメディアの記事には、こんな記述がありました。
「かつての2019年ラグビーW杯では、韓国、ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリア、トンガ、サモアの海外出身選手たちが日本代表として『ONE TEAM』を体現した。その姿を通して日本国民はもちろんのこと、国籍を問わない、様々な背景を持ったラグビーを愛する者たちが共に肩を組み、大声援を送った。その光景こそがラグビー、そして、スポーツのあるべき姿だ」(※iuda『クボタスピアーズ 金秀隆はなぜ周囲の期待を“超越”できたのか?』)
今後もONE TEAMの一員として奮闘する姿を披露していただきたいと思います。
李承信の両親(父親・母親)
李承信さんの父親は李東慶(とんぎょん)さん、母親は金永福(きむよんぼく)さん。母の金永福さんは李承信さんが小学6年生の頃に病気で亡くなられています。ラグビーメディア・ラグビーリパブリックの記事『高校ラグビーの至宝、最後の花園予選に挑む』、NHK『亡き母の思い胸にW杯へ』などから知ることができます。
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— NHKスポーツ (@nhk_sports) May 30, 2023
#ラグビー 李承信
日本代表 若き司令塔
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ワールドカップへ向けて
新たな道を切りひらけ
スポーツ×ヒューマン
【BS1】6月5日(月)よる9時
語り 高橋克典さん#kobe_steelers pic.twitter.com/KdEoLUtk0s
ラグビーリパブリックの記事では「(高校時代)父手作りのトンテキを食べて身体づくりに励んだ」とのエピソードが明かされていました。
そんな父・東慶さんはラグビー経験者で神戸朝鮮高級学校~朝鮮大学でプレー。また、母校のラグビー部後援会事務局長を務められたこともあるのだとか。ラグビーに対する熱量は相当なもの。李承信さんはそんな熱いハートを受け継いでいるんですね。
東慶さんは現在、建設会社を経営されているそうですよ。
毎日新聞の記事『朝鮮学校出身初のラグビー日本代表』(2022年7月2日)によると、李承信さんの日本代表入りに対してこちらのように語っていました。
「承信には、これから朝鮮学校出身の子が見たことのない景色を見せてやってほしい。それがラグビー界や在日に限らず、いろんな子たちに次の道を開くことになると思う」
一方、母の金永福さんが病気(乳がん)のために亡くなられたのは、李承信さんが小学生の頃のこと。闘病、入退院を繰り返した末の出来事でした。NHKのレポートでは生前、ワールドカップに出てほしいとの夢をお持ちだったとのエピソードが明かされていました。
李承信さんはそんなご両親の熱い思いを背負ってプレーされていると知ると、すごく応援したくなってしまいますよね。
李承信の兄弟
李承信さんは3人兄弟の末っ子で、上に2人兄がいらっしゃいます。そして、3兄弟ともラガーマン!
- 長男:李承記(すんぎ、1996年生まれ)、大阪朝高~法政大
- 次男:李承爀(すんひょ、1999年1月27日生まれ)、大阪朝高~帝京大~三重ホンダヒート
- 三男:李承信(すんしん、2001年1月13日生まれ)、大阪朝高~帝京大(中退)~コベルコ神戸スティーラーズ
長兄・承記さんと末弟・承信さんは高校時代、花園(全国高校ラグビー大会)を経験されています。ともにチームのキャプテンでした。
そして、次兄・承爀さんの三重ホンダヒートでの活躍がこちら。ディビジョン1昇格の立役者です。
(三重ホンダヒートインスタ@hondaheat_officialより)
ラガーマン3兄弟ですから育ち盛りの時期は大変だっただろうなと想像しますが笑、みなさん立派に成長されたんですね。そんなところももしかするとラグビーのおかげなのかもしれません。
(李承信インスタ@leeseungsin0113より)
まとめ
今回は李承信の国籍は韓国?両親(父親・母親)や兄弟等の家族!と題してお送りしてまいりました。
- 李承信さんは兵庫県神戸市出身ですが国籍は韓国です。
- 父親は李東慶(とんぎょん)さん、母親は金永福(きむよんぼく)さん。母は病気で他界されています。
- 3人兄弟の末っ子。長兄・承記さん、次兄・承爀さんはともにラガーマンです。
という結果となりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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